海をめぐる旅 豊島編 再び

9月12日(月) 三日目

旅の最後の朝、ベッドから抜け出してベランダに出る。



朝日に照らされた瀬戸内の海。
暑くもなく、寒くもなく、爽やかな風が吹いて気持ちいい。
あおちゃんも起きてきて、二人で海に見とれる。

朝食を食べて、部屋で少しゆっくりしてからチェックアウト。
ベランダで海を見ながら、珈琲を飲めた、優雅な朝でした。

この日は、家プロジェクトのある本村港の方から、フェリーで豊島へ。

宮浦港と違って、完全に普通の漁船が出入りしている本村港は、
チケット売り場もありません。
知らないと、待ってる場所があってるのか、かなり不安になります。

地元のおっちゃんとかに、一応待ってる場所の正しさを確認したうえで、
桟橋のあたりでぼけーっとしていると、近づいてきたフェリーから、
船長さん(?)が、一言「乗るー?」

わあ、これ、乗るって答えなかったら、フェリーつけてくれないんだ!!

フェリーに乗り込み、20分程で、家浦港に着。
この日はとにかく昨年あおちゃんが行って、「豊島美術館」に行くのだけが
目的だったので、バスでまっすぐ向かいます。


時間もたっぷりあるから、ということで、美術館の前に、併設のカフェへ。


美術館も、このカフェも、白い大きな貝殻を伏せたようなつくりで、
中もまっしろ。靴を脱いであがります。


壁と天井がシームレスな不思議な室内で、上に開いた穴からは青空。


米粉のドーナツと、ジュース。うめかっただ。



カフェを出て、ぐるり外の海沿いの道を通って、「豊島美術館」内部へ。


「豊島美術館」は、いわゆる普通の「美術作品」は一切展示されていません。

ここで味わえるのは、その空間まるごと。
時間の流れと、光と風と音と静けさと、水。


美術館の中は、柱がなくて、白くて広くて明るくて、洞窟の中の開けた広場のよう。
床も天井も白く、すべすべとして冷たい。

天井には二つの大きな穴が開いていて、そこから風と光と音が流れ込んできます。
穴には、細い紐がたわんでつるされて、風にふわふわと揺れています。

すべすべの床をよくみると、そこここから、ぽこりぽこりと
水の粒がまるく浮いてきていることに気がつきます。

水はころころとイキモノのように床をころがり、大きな水の塊と一緒になったり、
穴の中につるりとすいこまれていったり。

鑑賞する人たちは、その広い空間の中を静かに歩き、床に寝転がり、風や光を感じ、
水を眺め、ひそやかに会話を交わしています。


とてもとても不思議な美術館で、その水の流れをながめているだけで飽かず、
ひがな一日、この中にいられるんじゃないか、と思うような場所でした。


空は高く晴れて、風も吹いていて、気温も気持ちよく、豊島美術館を味わうには、
たぶん最高の日和でしたが、雨の日のこの場所も、いつか見てみたいな。



名残惜しく、豊島美術館を後にし、唐櫃港に向かう坂を、荷物をがらがらと引いていたら、
トラックのおっちゃんがよびとめられ、なんと港まで荷台に乗っけて行ってくれることに。

トラックの荷台に乗せてもらうのなんて初めてなので、あおちゃんと二人
楽しくなって大笑いしながら、写真をばしゃばしゃ。


更に、港でおろしてくれたおっちゃんは、「いいもんやるー」といって、
押し花にした四葉のクローバーを持たせてくれたのでした。
ありがとう、おっちゃん!!

人情、というか、いま観光客を受け入れようとしている島内の人の
ホスピタリティに触れた感じでした。


唐櫃港から小豆島、小豆島から高松へのフェリーの旅を経て、
夜19時、高松から飛び立ち、羽田に戻ってきたのでした。



$そして日々は続く-夕焼け
高松空港からみた夕焼け。



***

旅はいつだって終わりが切なくて、帰りたくない!! と思います。
特に、自然が豊かで、のびのびと気持ちのいい空気に触れた後は、
なおさらきりきりした日常生活に、きゅーっと縮こまっていく感じが、
ユーウツでイヤなもの。。。

けど、この旅は本当に楽しくて、しかも帰った後に、この時間を一緒に過ごした
大好きな人は、私の傍にいてくれて、楽しかったね! と言い合えるんだなーと思うと、
そういうのも含めて、ほんとにしあわせな旅だったなーと思うのでした。



忘れないうちの覚書、長い旅日記にお付き合い頂き、ありがとうございました!

にほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト

コメント

1 ■海はいいね

ただぼ~っと眺めているだけで時化たココロを凪いでくれるし、逆に凪ぎ過ぎてる時には駆り立ててくれる。

それだけでもいいところなのにその島々って海を筆頭とする自然と、芸術作品が上手く溶け合ってて凄いなと思いました。

特に直島編2に出てきた黄色いかぼちゃは本物を通り越してまるで生きてる様で、今にも岸壁からダイブしそうな迫力があって…って海から上がって来た様にも見えるけど、、、
とってもホラー(笑)。

あとは豊島美術館。
いつか絶対行きたいっ!ここは五感でしっかり受け止める為、あえて単身で訪れたいですね。

いやー詳細かつ壮大な旅行記ありがとう&お疲れさまでした。おかげさまで、絵心がなく感性も鋭くない私にも、今回の旅の良さは十分に伝わりましたよ☆

ヨコさんたちの次の旅も素晴らしいもの
となりますように。
  • 2011-09-26 08:41
  • URL
  • 料理人 #79D/WHSg
  • Edit

2 ■無題

こんにちは。

思い出しました。「豊島美術館」は確かAERAに載っていたのを見ました。
なるほど!あそこに行ったのかと納得です。

トラックのおじちゃんや呼ばないと停まらないフェリーなど
とても微笑ましいです。
素敵な旅だったのでしょうね!
  • 2011-09-26 10:30
  • URL
  • mimino #79D/WHSg
  • Edit

3 ■Re:海はいいね

>料理人さん
草間弥生の作品はちょっとホラーですよね(笑。

本当に素敵な旅でした。
瀬戸内の海、最高です。

豊島美術館、三連休とかは混むらしいので、
是非空いてそうなときに!

こんな長大な旅行記を楽しんでいただけて
とっても嬉しいです♪
  • 2011-09-27 23:40
  • URL
  • ヨコ #79D/WHSg
  • Edit

4 ■Re:無題

>miminoさん
おおーアエラ! 確かに載っていそう(笑。

トラックのおじちゃんは通りすがりの顔見知りに、
「若い女子ばっかりのせてー」と
野次られてました(笑。

ほのぼのした旅で楽しかったです!
  • 2011-09-27 23:41
  • URL
  • ヨコ #79D/WHSg
  • Edit

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

ヨコ

Author:ヨコ
どたばた働き、美味しいご飯をぱくぱく食べ、5歳上の彼女とのお付き合いはのんびりまったり、一緒に楽しく暮らしております。

ランキング・コンタクト

ランキングに参加しています

にほんブログ村

人気ブログランキングへ

フォローミー
yoko_tuzukuhibi

メールフォーム

メールはこちらからどうぞ~。

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム