ひととひととのあいだで

「『間人』という言葉を知っていますか?」


今日訪れた「間」という、お店の名前をながめ、
人間、空間、時間の間なんですね、と、呟いてから、
彼は、聞いた。


間男ってコトですか? と、とんちんかんな答えを返した同僚に、
あははは、と笑って、彼は丁寧に説明してくれた。



…日本語でなんていえばふさわしいのか、ちょっと思いつかないけれど、
 インディペンデントな人を、称揚する価値観があるでしょう?
 個人主義というのが一番ふさわしいのかな。


 そのアンチテーゼというのが一番しっくりくるのだけど、
 人と人との間の、いわゆるコンテキストの中で、はじめて
 「ひと」はかたちづくられている、という風に考える。


 例えば僕が「個性的だ」とすると、それは僕単体で個性的だということはなくて、
 ○○君と比べて個性的だ、とか、××さんよりも個性的だという、人との
 相対性の中で、僕の「個性」は成立する。


 そういう考えを提唱したのは、浜口恵俊というお坊さんなんだけど、
 僕はそういう考え方が個人主義と対比して、もっと広まればいいと思ってる。
 思考は、言葉があって、はじめてなりたつから。


 そういう、個人主義に対応するような、言葉がないせいで、
 ついつい「個人主義」に、価値基準がよりがちになってしまうんじゃないかと
 思うんだ。




まさにその言葉に導かれるように、普段は、形に全くなっていなかったような
「考え」や「言葉」が、自分の中からあふれだして口をついてとまらない。


そうなんだ。


ある人の前にいる「私」と、また別の人と話す「私」から、
あふれてくることは、まったくちがう。
考えの速度も、出てくる内容も、振る舞いも、表情も、言葉遣いも。

そしてそのどれもが「私」で、そこに真偽はない。もちろん優劣も。
けれど厳然と、好悪はある。

私はこの人と対峙したときに、もっと多く、あふれてくるものがある
自分でいたいと思う。


ものしずかに、けれど熱心に語りかける彼は、とても深く思索し、
そして世界の色々な人と、ナマの気持ちで触れあって、考えを交換してきた人。

こういう人が、外資系の、しかも金融機関の、トップに近いところにいたりする。

そういうところにいるような人は、効率主義で、成果主義で、数字でなにごとも語れる、
冷徹な価値観を持っていそうな人、なんていう思い込みがあったのだけれど、
どれだけ、ちゃちな考え方なんだろう。



世界は、そして働くことは、人と語り合うことは、変幻自在で
本当にゆたかだとかんじる、一年でいちばんみじかい夜の時間。


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コメント

1 ■無題

ヨコさん
やっぱり生き方と考え方が
男前だわ…。
  • 2011-06-23 04:29
  • URL
  • 璃弥 #79D/WHSg
  • Edit

2 ■無題

今晩は◎
こちらには初めてお邪魔させて頂きます。

間人、いい言葉ですねぇ。
「ことば」の意味自体も 他との差異から生まれるっていいますが、
ひとも実はよく似てるのかもしれないなーと思いました。

素敵な考えと豊かさのお裾分け、有り難うございました^^
  • 2011-06-23 20:21
  • URL
  • 天瀬 #79D/WHSg
  • Edit

3 ■Re:無題

>璃弥さん
いやー、どうでしょうー。
アサハカさらけだし日記でございます^^;
  • 2011-06-26 00:56
  • URL
  • ヨコ #79D/WHSg
  • Edit

4 ■Re:無題

>天瀬さん
わー、こんばんは!
先日はありがとうございました☆

そう、単体で存在しているものなんてないんですよね。

この方からは会う度に色々な刺激をいただくので、
書き留めておきたくなります。
  • 2011-06-26 00:57
  • URL
  • ヨコ #79D/WHSg
  • Edit

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